アンティーク18金ネックレス

1910年頃のフランス製アンティークネックレス。アール・ヌーヴォー後期の有機的な装飾性と、アール・デコ初期に見られる直線的で対称的な美意識が融合した、移行期ならではのデザインです。葉が重なり合い、先端に向かって波打つ有機的なラインはアール・ヌーヴォーの特徴ですが、その形は直線的かつ左右対称で、アール・デコの要素も共存しています。

社会や流行が大きく変わりつつあった1910年代前半の過渡期を象徴した珍しい作品です。第一次世界大戦を目前にしたこの時代は、華やかな装飾からモダンでシンプルな表現へと移り変わる転換期でした。その歴史的な変化がジュエリーのデザインに表れているのも興味深く、時代の息吹を今に伝える存在となっています。

葉のうねりのある造形によってゴールドの表面に複雑な陰影が生まれ、立体的な輝きは肌にのせると一層いきいきと美しく際立ちます。葉の根元には小さな実が添えられており、丁寧なディテールに作り手のこだわりが感じられます。

地金は18金で、純金を思わせるリッチなゴールド。プレーンなチェーン部分もしっかりとしたつくりで、チェーンにもモチーフ部分にも摩耗がほとんど見られません。写真でご覧いただけるように裏側まで完璧に美しく、非常に良好な状態です。

ネックレスの全長は約46.5センチと、短すぎず長すぎず、季節を問わず使いやすい長さ。中央の一番大きなモチーフは縦16.5ミリ×横15ミリ。シンプルなコーディネートにも大袈裟になりすぎず、品格のある存在感で華やかさを添えてくれます。


◆ 素材　　18金
◆ 年代　　1910年頃
◆ 国名　　フランス
◆ サイズ　　全長約46.5センチ
◆ 重量　　7.9グラム


ネックレスにフランスの18金を示すホールマーク（鷲の頭）入り。アンティーク18金ネックレスは良い状態です。